【漫画図解】おひとり様には慣れましたので。

book report

やっほー、さくです。

今日は、「おひ慣れ」こと、「おひとり様には慣れましたので。 婚約者放置中!」を紹介させてください!

本の基本情報


原作は、荒瀬ヤヒロ(アラセヤヒロ)先生。
漫画担当は、晴田巡(ハレタジュン)先生。
漫画の出版社は、一迅社。
原作は、小説家になろうで掲載されています。

原作は、ストーリーに無駄がなく、読み進める上で大切な内容がぎゅっと詰められているような文章構成になっているので、非常に内容がわかりやすく、頭の中に入ってきやすいです。

文字数が多くないのに、きちんと面白い…素敵♡

19頁と、小説家になろう作品の中でもかなり短い作品で、サクッと読めます。
通勤のお供などにもおすすめの作品ですね。

「活字が苦手で、ラノベもあんまり読まないんだよね」という方にも、全然読みやすいのでおすすめしたい作品だと思います。

あと、余談なんですが、こちらは漫画担当の晴田先生もインタビューでおっしゃられていたことですが、原作のお話は、漫画にするにしても、「文章を削ぎ落とす行為」が少なくて済むため、漫画化しやすそうな作品だな…という印象を受けました。

比べるのは、かなりおこがましいんですが、私も一度、遊びで友人の小説のほんの一部分を、3〜4頁の漫画におこしてみたことがあるんですよ。

ほんの一部分だけでも、どの文章、どの言葉も大事に思えて、「どこが重要なのか、どこをどう表現したら読者にこの作品の良さを伝えられるのか」を考えて削ぎ落としたり表現や作画を足したりする行為って、めちゃくちゃ大変なんですよ。

もしこれが、自分で作成したプロットとかなら「もういいや、この表現捨てよう」と判断もしやすいのですが、他の方が作成した原作小説なら更にこの作業に神経が削ぎ落とされて大変なんですよね…

最近、原作と漫画担当が分かれている作品が多い印象を受けますが、「皆さん、本当にすごいなぁ…」と思う今日この頃です。

自分一人でプロットから漫画を仕上げる大変さとは、また違う大変さがあると思うんですよね。
原作信者の方々からの目もあるでしょうし…本当に尊敬しますよ。。。

閑話休題、漫画についても、これまた画力も良くて、話の流れもコマ割やストーリー情報が整理されていてすごく良き…
テンポも良き…

漫画版は、2巻が最近(2025/01/31)発売されたのですが、それまで楽しみすぎて、どれだけ 1巻を何度も何度も読み返したことか……

あと、この作品のストーリーについてですが、ちょっと新しいんですよね。

こちらは、ヨーロッパ中世のような階級制度のある世界観で、貴族令嬢系のお話なんですが、
最近流行りの、悪役令嬢が逆ハーレムを作るヒロインに対して、ザマァする系のお話…ではなく、

転生して、現在知識やゲーム知識を使って無双する系のお話…でもありません。

ただただ、ヒロインである ニコルちゃんが、「ぼっちって、自由! ぼっち最高!!」と気づいて、「1人でいること(おひとり様)」をポジティブに受け入れたことによって、周囲がどんどん変わっていって、どんどん生きやすくなっていく。

そんな、「マインド切り替えたら生きやすくなっちゃった」ストーリーなんですよ。

もはや一種のビジネス書と言ってもいいんじゃないかなというぐらい、学べる漫画かと私は思います。

原作も漫画も、何度も何度も読み返したくなる、そんな素敵な作品ですので、もしご興味が湧いたならぜひぜひお手に取って読んでいただきたいです!!

キャラクター紹介

まずは、主要人物の紹介をしていきましょう。
今回は3名絞りました。

ヒロインのニコル。
ニコルの婚約者のケイオス。
ケイオスの幼馴染のキャロライン。

こちらの3名ですね。
全員学生さんです。

まずヒロインは、伯爵令嬢のニコル。
この作品の主人公で、見た目は「The女の子」って感じの、ふわふわ系の可愛い女の子です。
ただ、見た目はめちゃくちゃ女の子しているんですが、割とさっぱりした性格をしている感じの子ですね。

そして、二人目は、侯爵令息のケイオスです。
ケイオスはニコルの婚約者なんですが、昔から男性のように育った幼馴染であるキャロライン王女とつるんでいることによって、ニコルのような「女の子」と接することに対し「どうすれば良いかわからず、面倒くさいな」と考えているキャラクターです。

ケイオスの「面倒くさい」が結果的に、ニコルに対しての対応を全て「後回し」にし、結果ニコルを1人孤独にさせていきます。

また、「キャロライン様を支え、将来は騎士となって王女を守る」と公言するほど、キャロラインとは仲が良いですが、そこに恋愛感情は一切なく、将来的には当然、婚約者のニコルと結婚するものと、本人は思っています。
それが、周りからはそう見えていなくても…です。

最後が、この世界の王女であるキャロライン王女です。
眉目秀麗、男性女性問わず、生徒達みんなの憧れの的。

ただ、実態は、「王女」ではあるものの、かなりの男勝りで、剣で戦うことを好むようなキャラクターです。
ケイオスとは幼馴染で、昔から剣の訓練などを一緒に行っているような仲です。
ただ、ケイオスには恋愛感情は一切なく、また、学園卒業後は隣の国の王子と結婚する予定となっています。

ちなみに余談ですが、ケイオスは隣国に行くキャロラインにはついて行かず、自分の国で侯爵を継ぐ予定なので、キャロラインとケイオスの間では、「ケイオスが将来キャロラインの騎士になる」という誓いは無いものとして認識しています。

ストーリーのあらすじ

さて、ストーリーのあらすじについて、お話していきましょう。

この世界では、
生徒 全学年で集まる「交流会」や、年次でやってくる「行商の市」めぐり、婚約者や夫から女性に花を送って一緒に過ごす「花まつり」など色々なイベントがあります。

そんなイベント事は、大抵の場合男女のパートナーで参加するのが一般的。

しかも、普段の日も、ランチは、男性の婚約者が教室まで迎えにきて、一緒に食べるのが普通(忙しくとも1週間に1~2回は一緒にとる)
週末は婚約者と共にお茶をするなどして、一緒に過ごすのが普通。

婚約者がいる場合は、なにかと婚約者と一緒に過ごすことが普通なんですね。

ただ、ニコルの場合、
交流会などのパーティーには一人で壁の花となって参加。
行商や花まつりについては、ニコルから一緒に参加してほしい旨、手紙を送ってケイオスと一緒に参加とはなるものの、ケイオス自体は何かとキャロラインのことを引き合いに出して話してきたり、面倒そうな態度をされる感じで参加をされます。

しかも、普段の日も、週末はニコルから手紙で誘い、お茶をして一緒に過ごすも、特段楽しくもなく、
ランチなどは入学してから一度もケイオスからの誘いはなく、一緒に食べたことがない始末。

あまりにも一人でいるものだから、周りからは「おひとり様」と言われ、陰で嘲笑われていました。

正直、精神的に、かなりの地獄です。

極め付けに、一年前の「花まつり」の日、ケイオスから花束をもらった時に言われた言葉がニコルにとっては決定打でした。

「綺麗な花だろう。キャロライン様にも同じ花を渡したら、喜んでくれた」

ニコルはこの言葉から、“キャロラインへ捧げた花の残り物を私にくれたんだ”と誤解し、わずかに残っていたケイオスを慕う心が、綺麗さっぱり消え失せてしまうんですよ。

そして、そこで吹っ切れた…というか、ケイオスに対し一切の興味がなくなってしまったんですね。

「好き」の反対は「無関心」とはこのことです。

そこからは、休日も一人で読書を楽しんだり、買い物をしたり、イベントにも一人で参加するなど、開き直って堂々と一人行動をするようになります。

案外一人行動をしてみると、それがとても自由で気が楽になったんですよ。

ニコルちゃん、案外強い子です。
そして、読書好きなど、一人で楽しめる趣味を持っていたこともあり、一人でいることが性格的にはあっていたようですね。

そんなニコルの様子を見て、周り人たちは、逆にニコルを哀れに思い、陰口を叩くことをやめます。
逆に気を遣って話しかける人たちも出てきます。

ニコルも話しかけられた人からきかれるがままに、ケイオスとの関係に対して明るく、事実を述べるので、余計に憐憫の眼差しを向けられます。

そうして、ニコルは意図せず、周りの人間たちの憐憫と同情によって、ケイオスの株を一気に落としていきますw

一方ケイオスはというと、ニコルのそんな行動によって、

DV疑惑。
ニコルを捨てて、キャロライン王女と一緒に隣国に行く疑惑。

など、ケイオス自身が考えもつかなかった噂が飛び交うことになります。

実際ケイオスは、先ほどのキャラクター紹介でも触れさせていただいた通り、隣国に行くつもりもないですし、ニコルと婚約解消なんてする気も微塵にもありません。

そこでようやく、ケイオスとキャロラインが動き出します。

まず先陣、キャロライン王女!
ニコルとお茶をし、ケイオスとの時間を奪ってしまったことを詫びようとします。

…が、ニコルから、

「ご安心ください。私はケイオス様を引き留めたりついて行ったりするつもりもありません。いつでも婚約解消してくださって構いませんし」

「私としては、白い結婚が一番いいのですが」

っと言われ、K.O!!(精神的に)

誤解を解くことかなわず引き下がりますw w w

二陣、ケイオス!

無理やりニコルを街へ連れ出しお茶をしに喫茶店へ…。

そこで、はっきり「キャロラインはただの幼馴染で友人なだけで、それ以外に特別な感情などない」ことを必死に告白します。

ただ、ニコルから…

「ケイオス様はいつもキャロライン様のことを考えているじゃありませんか」
「ケイオス様はお好きにしてくださって結構ですよ。ただ、白い結婚でも構いませんから、できればこのままの関係でいてくださると…」

と言われ、こちらもK.O!!(精神的に)

そのあと、ケイオスは必死にこれまでの行為を挽回しようと大立ち回りで奮闘しますが、周りがニコルを庇ってケイオスから距離をとらせようとしたり、ニコル自体ケイオスの感情に極端に鈍感になっていることにより、すれ違いしまくっていきますw

もう、修復が絶望的ですwww

そんななか、ニコルはキャロラインの婚約者である隣国の王子から、隣国への留学についての話をされます。

それはニコルにとって、留学の後、隣国で働くという新たな道を示すものになるんですね。

そんなニコルにとって心躍る提案に、焦ったケイオスは人目憚らず必死に説得するも……

そんな感じのお話です。

個人的な感想

この作品は、なんとなぁく女性から好評な作品なのかなー…と思うのですが、ぜひに!猛烈に!男性に読んでいただきたい作品となっています!

特に既婚者男性陣は必見かと…!
人によっては、ものすごく学べる一冊なのではないかと思うんです!

そして、この作品を読んでちょっとでも共感してしまった既婚者女性の方々!
今すぐ旦那様方にこの作品を無理にでも読んでもらいましょう!

それでもダメ&離婚ができない状況なのであれば、ニコルのように、いっそのこと相手を空気としてみなし、お一人様を満喫しちゃいましょうw w w

今日はあらすじ説明にあたっては省きましたが、サポートキャラポジションで出てくるロベルアちゃんって子が、「相手にされないことが、どれほど相手を傷つけるか」について熱弁してくれているので、マンネリになってきているカップルや、結婚して熟年になってきている夫婦の方々には是非言葉を心に刻んでいただきたい!!

この作品で個人的に着目したいのは、こちら3つ観点です。

①相手に期待しない
②比較されることを気にしない(比較をやめる)
③面倒くさいは早めの対処を

一つ目の、「相手に期待しない」については、この作品のメイン軸ですが、他人はどう言い聞かせても変わらないものです。
他人の意見や意思を変えるということは、ものすごくパワーや時間が膨大に必要となります。
また、パワーや時間を膨大にかけたところで、結局変わらないことだってあります。
それなら、自分の行動やマインドを変える方が、コスパもいいし、最終的に自分への負担が少ないですよね。

ヒロインのニコルは、ケイオスに「何も期待」せず、また、「自分にとって一緒にはいたくない人物」に対し、最大限、自分から「離れる」ことによって、心の平穏を確保しています。

また、マインドを「一人でも良いではないか。一人って気楽なんだ」と変えることによって、幸せを感じています。

更に、ニコル本人の行動やマインド、態度が変わったことによって、むしろ周りの態度がかなり変わっています。

二つ目の「比較されることを気にしない」という点ですが、ニコルは、周りの令嬢たちからキャロライン王女と比較されることが多かったと思うんですよ。
冒頭にそういった表現がされていますし。

人間、「他人との比較」が、最も簡単に不幸を感じることができる行為らしいんですよね。

「Aさんって、Bさんに比べたら、全然仕事できないよねー」と他人が比較してくる行為もそうですし、「自分なんて、あの人に比べたら全然ダメダメだ」と自分で勝手に人と比較する行為も、不幸を感じるんだとか…

そのため、「比較」を気にしない…「比較」をやめるという行為は、結果自分を健全に保って幸福に導いてくれるのではないでしょうか?

三つ目は、「面倒くさいは早めの対処を」という点です。

原作小説 2話目、または漫画版描き下ろし番外編でもケイオスが思っている感情。

「面倒だな」

人間関係、仕事、家庭、いろいろな場面でこの「面倒くさい」という感情は、悪さを働きます。

面倒くさい。

私も人のことは言えず、めちゃくちゃ言ってしまう言葉なのですが、この言葉の意味は「何かをするのが、煩わしい。やりたくない」。

その言葉の意図は、「手間がかかる。手数がかかる。やり方がそもそもわからない」ことにより「やりたくない。煩わしい」という感情が出てきてしまうことだと私は解釈しています。

ただ、「面倒くさい」と思っても、面倒ながらにさっさと手をつければ良いのですが、ケイオス同様、面倒なことを後回しにすると、取り返しのつかないほど対処ができなくなってしまい、更に「面倒くさい」上に「もはや対処ができない」自体に陥ります。
面倒なだけで「対処」できるうちが花なのかなと感じています。

まぁ、こんなことを言いつつ、私もよく大事なことを「面倒くさくて」「後回し」にしがちなんですけどねwww

振り返りとなりますが、人生において、とても生きやすくするマインドである…

①相手に期待しない
②比較されることを気にしない(比較をやめる)
③面倒くさいは早めの対処を

について、教えてくれる本だなと感じました。

おわりに

こんな感じでこのお話、原作で見ると、コンパクトなお話ながらも、めちゃくちゃ学びがあるんですよ。
お手隙の際にでも、ぜひお読みいただければと思います!!

そして、身近な人にケイオスと同じ特徴が見られたら、スっとおすすめしてみてはいかがでしょうか。
私の感想が少しでも参考になったなら嬉しいです。

では、ばいに〜ノシ。

●原作:おひとり様には慣れましたので(小説家になろう)
https://ncode.syosetu.com/n1354hz/

●漫画:おひとり様には慣れましたので。婚約者放置中!
https://a.r10.to/hFibEM(楽天)
https://amzn.asia/d/avA3KoK(Amazon)

●晴田巡先生のインタビュー(ほんのひきだし)
https://hon-hikidashi.jp/book-person/53920/

コメント

タイトルとURLをコピーしました